風の音(詩)

□詩
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あたたかな世界





夏の日

空の表面に貼りつけられた物語

春の風に吹かれて風鈴がごーんと鳴る

百八つめの音が鳴りひびき

静寂の夏の空は蒼くなる

粉の雪が降りてきて

あたりはホワイトサマー

冬霞の散るころには

大地には霜柱

天高く夏の太陽

手には桜の一枝

足には秋桜がはりついている


それぞれの物語

語られる先に
人がいますことを祈る





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