風の音(詩)

□詩
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生き生きと







月はとうに帰って

肩はどしんと沈みきった暗闇

くたくた帰宅


沢山の文字に囲まれて

目を回し

残酷な数字に縛られて

苦息を洩らす



へとへと息を切らして

ふと布団を覗く


しっかり閉じた瞼

閉じきらない口


眠たげな風が小さな肩を揺らしている



顔をあげて肩を張って

どしんと腰を下ろして沈黙


小さく灯った部屋

被り物をした夕食


頑張り屋の溜息が大きな肩を揺らしていた








【 解説 】
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