風の音(詩)

□詩
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生きてるの気付いて






声を殺して、息を止めて


誰にも気づかれないように歩く


砂利音の一つも立てないように


足は浮世離れし


くしゃみの一つも鳴らさないように


鼻は息を引きとっている


潜んで潜んで


隠れて隠れて


誰にも見つからないことを嘆く幽霊のように


誰かに見つけてほしいと


声を殺して、息を止める





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