風の音(詩)

□詩
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不幸の幸せ





幸せの塊

飽和の幸福

手に入れ過ぎてしまった富は身を汚す

冷えすぎるクーラーのように

暖まりすぎるストーブのように


汚れた身体は不幸せを望む

ささやかな不幸を欲する

灼熱の湿気を纏うように

極寒の雪を浴びるように


身に染みる幸せは

苦を知ってこそ知り得る宝

穢されてしまった身体は

苦からそれを知る


苦を知り得るものこそ幸せを得る





【 解説 】
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