風の音(詩)

□詩
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繋がり黒





電話のベルがルルル

暗い部屋に鳴りひびく


携帯電話も

人との交わりも

陽の光さえも受け入れない


そんな私の電話が鳴りひびく

電話をとる手は震えている

臆病な耳が音を拒む

鳴り止まないルルル

終わりをみせない 暗闇

果てしなく 悔やみ

そこはかとなく くしゃみ

風邪がために暗黒の部屋

風邪がために衰えた足

全ては風邪がため

電話のルルルが鳴りやまない

私は一生の仮病の居留守

ルルル

ルルル

途切れないベル





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