短編小説
□氷帝学園幼稚舎物語
1ページ/4ページ
「おれさまのビギによいなっ」
今日も元気な景吾くんは、意味もあまり解らない最近知った言葉を口にしています。
「ぐぅ…」
その隣にはお気に入りの羊のヌイグルミを抱いて毛布にくるまって寝ているジローくん。
「ビギって何だよ」
景吾くんの隣で、不思議な言葉に首を傾げている亮くん。
「そんなことも知らないのかよ、ばーか」
景吾くんは積み木で遊びながら亮くんを鼻で笑います。
ちなみに景吾くん、三角形の積み木の上にはこれ以上積み木を置く事は出来ませんよ。
案の定積み木は斜面を滑り落ちました。
「お前のがばかだっ!そんなところに乗るわけないだろバーカ」
馬鹿にされた景吾くんは、自分のことは棚にあげて怒りだしました。
どこからともなくノリを持ってくるとべったりと積み木に塗り、くっつけてしまいました。
まさかそんな事をするとは思ってなかった亮くんは驚きです。
開いた口が塞がりません。