●恋愛小説●
□夕暮れの日時A(作成中…)
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「あれ?」
私は部室でジャージに着替えてグラウンドに出ると、誰もいないグラウンドで、一人で走っている男子の姿が見えた。
「あれって……要?」
すると私に気がついて、急いで私の方に走ってきた。
「菫先輩!どうしたんすか!?」
笑顔で言う要の額には、汗がふきだしていた。
「要こそ」
「俺?俺はなんか、走りたくて…」
要はそう言って、どこか恥ずかしそうに頭をかいた。私は、あれから要とはかなり仲良くなった。元々、明るい性格らしく、いつのまにか要と呼ぶようになった。
「私も一緒だよ、テスト前でもいつも走ってるんだから」
私は簡単なストレッチをしながら言った。
「知ってます」
「え?」
「さ、走りましょう!」
要はそう言うと、ダッシュで走り出した。