Wandafuru Virgin

□3話(後編1)
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「それに僕言ってたよね。
愛純が好きになったのはここにいる異能者だ。
それ以上でもそれ以下でもない」

そう言ってくれたお兄様

「愛純は、術師としては活動するけど。それは、高専を拠点にするっていうことでも、
五条家を拠点にするっていうことでもない」

「何を」

「愛純は愛純自身でちゃんと居場所をすでに見つけているよ」

「お兄様?」

お兄様はあたしの前にいる武装探偵社の方に顔を向けていて

「彼になら愛純を任せられるから
僕は彼との婚約を許している。
そして、傑も口ではいろいろと言っているようだけど。
彼も認めざるを得ないからね。愛純が選んだ男であることに」

「しかし…っ」

「ポートマフィアでやって来た愛純の所業は、階級証を持っていなかったということでお咎めなしという判断を下したのも上の判断だ」

「…っ」

「武装探偵社。社長は」

「横浜にいるけど」

そう言った帽子の小柄な男の人

「そうか。傑。明日、明後日の僕の任務変わって」

「いいけど。私の任務を変わってくれるのかい?」

「あぁ。頼むよ」

「いいだろう」

お兄様が明日行くはずの任務って
傑君が言ってもいい奴だったの?

「愛純の事なんだろう?」

「あぁ。他に何かある?」

「ないね」

武装探偵社の皆は顔を見合わせているけど
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