咄、彼女について

□忍術学園霊異名列
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※次ページから簡単な(然し、無駄に長い)設定集になります
※主及び既存キャラが霊的に特殊能力持ちになっております
※本編で小出しにしていくつもりなので読んで頂かなくても支障はありません
※以下は只の茶番なので読み飛ばしても大丈夫です



「留三郎、」

「俺は嫌だぞ」

「まだ何も言うとらんがな」

畿内某所。御約束定石のやり取りが良く行き交うこの忍術学園で、これもまたひとつ御約束のやり取り。場所は昼下がりの食堂。

「今度は本当に危なくないよぅ」

そう白い面輪の中、色の薄い唇をちょんと尖らせるはくのいち教室上級生、下坂部鏡子。胡乱な見た目とその言動の特異ぶりから着いた二つ名は『歩けば怪』、若しくは『忍術学園の生ける怪奇現象』、『怪あるところにその影あり』。

「お前の危なくないは信用ならんと何度言ったら分かるんだ」

その向かい側の席で、げんなりと顔を歪めるのは六年は組の食満留三郎。
他称、『下坂部鏡子の相棒』である。あくまで他称、本人は不本意極まりないが、彼の同室の影響により染み付いた巻き込まれ不運が、今日も今日とて彼をこの不審な女の前へと運ぶのであった。

「まあ、此れを見なよ」

食満のげんなりぶりは気にも止めず、鏡子は懐から帳面を取り出した。

「……『忍術学園霊異名列』?なんじゃこりゃ」

「学園長先生がね、有事の際に誰をどう遣わせるのが一番良いのか纏めを作っておこうと仰られてね」

「ほお、」

鏡子は机に置いた帳面の表紙をとんとんと指で叩く。

「それに、この話は特殊設定がどうしても多くなるから閲覧者様方を置いてけぼりしがちになる。特に勘右衛門とか下手すりゃ改悪と思われるくらいに特殊だよねぇ……」

「え、ちょ、」

「まあ、まだ(2016年11月27日現在)本編に出てない設定とか裏設定のまま出さないものもあるだろうし、基本は本編で小出しにしていくのが書き手の方針だよ」

「おい、こら」

「だから、此れを読んでいただかなくても支障は無いんだけど、書き手自身の整理も含めて纏めておこうって訳だ。所謂、チラ裏系だね」

「おいって!唐突にメタ視点入るな!!」

「それをお前が言うのかい『9年目のプリンス』様」

ぐっと言葉に詰まる食満を前に、鏡子は口許ににぃやりと笑みを浮かべる。

「さぁて、読まれる方は、お次の頁へ、」

そう、白い指が帳面を捲るのだった。



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