*それぞれの艶物語*

□藍屋秋斉 #1-3
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Akinari Aiya #1-3

秋斉さんを思い浮かべて、妄想全開で読んでくださいませ!



秋斉さんの綺麗な手が私の髪を撫で、やがて、しなやかな指が大きく開いたうなじに触れる。

「……っ……」

背中のほうへと滑っていく指の感触に、思わず肩を竦めた。

「着せたばかりやけど…」

「えっ……」

「脱がせてもええやろうか……」

節目がちに呟くそんな言葉に躊躇いながらも小さく頷くと、その指先がゆっくり背中の帯を解き始める。

シュルルッという音と共に帯が解かれ、胸元を留めていた紐も次々に解かれていくと、彼は微笑みながら首筋に優しい口付けを落とし始める…。

「んんっ……」

私はその場に立たされたまま、ふいに鏡越しに写る二人の姿を見つめた。

(…あ…鏡に写ったまま……)

鏡越しに彼の切なげな表情を見つめながら、私は言いようも無い感覚に囚われていく…。

(…こんな表情もするんだ……わたし…)

そんなふうに考えていた時だった。


鏡越し、秋斉さんの妖艶な瞳と目が合う。

やがて、バサッという音と共に、着物が畳の上に乱れ落ち。私は、そんな鏡に映った自分を見つめたままただ立ち尽くした。

「秋斉…さん…」


その場に立たされたまま、腰紐を解かれ。守りの無くなった襦袢の襟元がゆっくりと開かれる。


同時にあらわになった肩に優しい口付けを受け、背中のブラホックが外されていく感じを覚えた。

(…っ……)

そして、その場にゆっくりと横たえられ、頭上にある真剣な眼差しを受け止める。

「今更やけど、ほんまにええんやろか」

躊躇いの声がして、私は真っ直ぐにその瞳を見つめたまま、また小さく頷いた。

大好きだから…。
秋斉さんだから…。

胸元に置かれたままのブラを上にずらされ、胸元にキスを落とされる度、熱い唇が胸の谷間をなぞる度に、私は小さく声を漏らし。

今までに感じたことのない快感を受け、思わず手で口元を覆った。


「ええ香りや…」

そう言うと、柔らかな舌が先端に触れた。

「あ、ああっ…秋斉さん…」

大好きな人に愛されている…。
嬉しさと不安が同時に心を乱していく中。


気が付けば、太腿を手繰り上げられ。一番敏感であろう部分に触れられて、思わず身の奥が疼いた。

「あ、いやっ…」

「ほんまに?」

「あ…あっ…」

また耳元で囁かれ、私は自分の唇に触れながら顔を逸らすと、下着の中へと滑り込む指先に身を震わせる。

「あっ…」

次第にそっと中へと進入してくる指先が、小刻みに動き始め、

同時に、耳朶を唇で挟み込まれ、彼の首に手を回したまま切なげな声を漏らすと、全神経を彼の指と唇に集中させた。

「あ……あっ…あああ…」


次いで、秋斉さんは自ら浴衣を脱ぎ去ると、それを羽織ったまま再び私の上に覆い被さり、

「これなら寒く無いか…」

「…は、はい…」

柔和な声でそう言うと、今度は深い口付けをくれた。

さっきまでの口付けと違い、とろけるような感触に全身がこれ以上ないほど火照り始める。

ひとしきり口付けをくれると、彼は、「好きや…」と呟き、浴衣を私の胸元にかけたまま、下へとずれ動き、

「あっ……」

その唇が私の乳房に触れる度、そして彼の上にかかった浴衣が乱雑に動くのを見る度に、耐え切れず声を零してしまう。

浴衣の下で何をしようとしているのか…。
この後、何をされるのか…。

それを想像するだけで、頭の中は嫌らしい妄想でいっぱいになっていく。

(こんなに乱れてしまうなんて…)


そんなふうに思っていた時、ゆっくりと脱がされた下着が足先から離れ、両腿に熱い指先の感触足を受け止めてすぐ、蜜口に強い痺れを感じた。

「あああっ…いや、そこは…」

羞恥心から股を閉じようとして、それを阻まれた次の瞬間、同時に指先が身の奥へと侵入してくる感じを覚える。

それと同時に、指先が動く度に奏でられる淫らな音を耳にして、自分がどれほどの痴態を晒そうとしているのかを思い、声を堪えきれずにいた。

「あ、もう…ああっ…」

「そない声聞いたら、抑えきれへんようになる…」

「秋斉さん…」

浴衣を払いのけた秋斉さんを見つめて、限界を迎えそうになってしまったことを視線だけで訴えると、

秋斉さんは、乱れ髪のまま私に覆い被さり、あてられたままの圧迫感と共に、強い痺れを伴いながら、それを受け入れる。

「……○○…」

「あ、秋斉さん…」


私はうなじにしがみつきながら、律動を始める秋斉さんの想いを受け入れ始めた。

「ああっ…」

腰の動きと共に、声が漏れ…。

感じたことの無い快感に、無意識のまま秋斉さんの端整な肩にしがみつき爪を立てていた。

「くっ…つっ……」

「あっ…ごめんなさい…」

「いや、大丈夫や…」

やがて、お互いの想いのまま。

限界を感じ始め、

「……あ…秋斉さ…ん…もう…私……」

その訴えに彼は答えず、律動を繰り返しながら私の胸元に口付け落とす。

「○○……」

再び受け止める熱い口付け。

(…もう堪えきれない…)

私は、声も出せないほどの快感に耐えられず…背を逸らしながら全身を振るわせた。


「かいらしい声どした…」

「……は、恥ずかしい…」

秋斉さんは、息を荒げる私の両足を胸元に抱え込むと、またゆっくりと腰を動かし始めた。

そして、その唇が胸元貪る様に這いあがり、次いで、低い息遣いが私の首筋を擽り。

苦しげな息を耳にした後、強く抱きしめられた。



彼を受け入れ、彼を感じ…。

優しく、強く抱きしめられ。

何よりも、秋斉さんが私のことを好きだと言ってくれたことが嬉しくて。

「さっきのお返しや…」

そう言うと、秋斉さんはまだ息を弾ませながらも、私の胸元に唇を這わせ強く吸い上げた。

「…いたっ……」

「これからは、わてだけのものやさかい…」


秋斉さんの肩につけてしまった爪痕のお返しとばかりに、胸元につけられたキスマーク。


もっとつけて欲しい…。

そんな想いが伝わったのか、秋斉さんは首筋にも唇を這わせる。



初めて会ったあの日から、この人と結ばれたいと思っていた。


あの時、あの道を通らなければ…。

琴の音色を聴いていなければ、出会えなかったかもしれない…。


「これからも、わてだけの傍にいておくれやす…」

「……はい」


すぐ傍で微笑む彼の胸に寄り添いながら、いつまでも彼の体温を感じていた…。





<おわり>



お粗末さまでした(⊃∀`* )
今回も、拙い艶物語を読んで下さってありがとうございました!
 

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