紫の時空
□第4章
2ページ/5ページ
「この授業では色倭国の歴史について講義していきます」
いつもの如く端の方の席に座って講義を聴く。
天河も教室の外で、中が見える枝の上に落ち着いている。
歴史の授業は、1年で概略の授業をとる。
そして2年以上で詳しい内容の授業をとる。
どちらも必修科目なのでとらなければならないのだが、風散那は他の授業との関係で4年での履修となったのだ。
他にもちらほら4年生を見かけるが、半分以上が2年、残りが3年のようだ。
因みに、学年の区別は腕章の色でつけられている。
臙脂(えんじ)、芥子(からし)、海松(みる)、納戸(なんど)の4色があり、入学年で色分けされている。
風散那の腕章は海松である。