企画小説

□バカップル警報発令中
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「……これ、どういう状況っすか?;」







部活に来ると、そこにはいつもの光景…ではなく。異様な光景が広がっていました。













―――バカップル警報発令中














「見たらわかるだろぃ?みょうじが仁王とベタベタしてる」

「しかも柳生の前で。……だな。それより赤也、遅刻だぞ。弦一郎に見つかる前に早く着替えて来い」




俺の問いに答えてくれたのは、先輩たちを観察していた丸井先輩と柳先輩で。






「は?なんで?みょうじ先輩って柳生先輩の彼女っすよね?しかもかなりのバカップル」






柳先輩の嬉しい助言も耳に入らないくらいに混乱している。



だってさ…いつも呆れるくらいにベタベタしてるのはみょうじ先輩と柳生先輩で。



なのに今日、みょうじ先輩はその柳生先輩の目の前で仁王先輩の膝に乗ってベタベタしてて……そんな2人を目の当たりにした柳生先輩はorzって感じになってるし……。











「なまえ、やっと俺に乗り換える気になったんか?」

『んー?それもいいね!そういう軽い雰囲気も好きだよ!』

「照れるぜよ」








あー……柳生先輩が震えてる。

まあそうだよな?目の前で浮気されてるようなもんだし。





…いつもイチャイチャ見せつけられてる身としては、正直ざまぁwって感じだけど…。










「にしても…本当にみょうじは仁王に乗り換えたのか?」


「ってかなんでこうなってんですか?丸井先輩始めから見てたんでしょ?教えて下さいよ」


「知らねーよ、俺たちが来た時にはもうこんな状態だったんだから」


「えー……柳先輩なんかわかりませんか?」


「ふむ。そろそろ仁王が限界だということは伺えるな」


「「え?柳生(先輩)じゃなくて?」」






思わず丸井先輩とハモってしまう。



だって…どう考えても限界なのは震えてる柳生先輩で……。











「〜〜っもう嫌じゃ!柳生、着替えるぜよ!」



ガバッと立ち上がった柳生先輩はそんな言葉を吐いて仁王先輩の腕を掴んで強引に部室へ向かった。








『後でねヒロ君♪』

「ええ」

「もう悲しいけん喋らんで…」





ヒラヒラと仁王先輩に手を振るみょうじ先輩に、降り返す仁王先輩。柳生先輩はシクシクと効果音がつくくらいに悲愴な面持ちをしている。







……って、あれ?










「も、もしかしてアイツら入れ替わってたのか?」





俺の思ったことをそのまま言ってくれた丸井先輩に、柳先輩はフッと笑い、みょうじ先輩は楽しそうに笑いながら俺たちに近付いてきた。










『なに?丸井は私が仁王とベタベタしてると思ってたの?』

「いや…誰がどう見たってそう見えるだろぃ」

『へー…切原くんも?』

「あ、え……まぁ」






俺たちの返答を聞くと、みょうじ先輩はクスクスと笑って言い放った。







『私がヒロ君を見間違うはずないでしょ?』


「光栄ですよ」







そんなみょうじ先輩を後ろから抱きしめたのは勿論柳生先輩で。








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