short
□パロディのおかげで人生大勝利
3ﾍﾟｰｼﾞ/4ﾍﾟｰｼﾞ
「ギャリー！」
「っ！ 優菜！」
涙目になりながら、ギャリーは私に抱きついた。
頭をぽんぽんと撫でてやると安心したようだ。
「あ、ああああああああ青い人形っがッ！」
「あー、はいはい。
蹴っ飛ばしといたから大丈夫」
「全然大丈夫じゃないわよ！
それに優菜裸足だし、ドレスも！」
「あぁ、自分でやった。邪魔だったし」
「えぇえええええ！」
あぁ、なんてヘタレな彼氏なのだろう。
……そんなのを好きになった私もあれなのだろうけれど。
「それでさ、ギャリーは王子な訳でしょ？」
「え？ そうね、この世界では」
「それじゃあさ、私にキスしてプロポーズしてくれない？」
「それって普通言う？」
「私が言ったのだから、普通でしょ」
私がそう言うとギャリーは私から離れて、深呼吸をした。
あ、ホントにやってくれるんだ。
冗談だったのに。
「っ…」
顔を赤くしながら、軽く唇にキス。
そのあと、ギャリーは傅いて私の手を取り――――
「優菜姫、この私と結婚してくださいませんか？」
「っ、よろこんで！」
パロディのおかげで人生大勝利
「ねぇ、私不審者なの？ ねぇ」
「…知らない」
→ 後書き