Dream.S

□どんな君も
2ページ/2ページ

ミョンスは
私を怒らせるのが上手い。


ついこの間も、そう。


ふたりきりで
甘々の雰囲気だったのに爆睡して
私はほったらかし。

叩き起こしたら
超嫌そうな顔するし。


その前だって
ソンヨルくんといちゃいちゃしてて
私はまたもやほったらかし。
(ほんとにホモかと疑ったよ。)



私ばっかりがミョンスを
好きみたいで寂しくなる。

ミョンスは
こんな面倒くさい女、嫌なのかな…。




MS「麻衣?」

麻衣「…っわ!な、何っ!?」

名前を呼ばれて
顔を上げるとミョンスの顔が
ものすごく近くにあって、

うわわわびっくりしたぁ!!!


MS「急に静かになったから
どうしたのかな、って。」

麻衣「だって
ミョンスがカメラに夢中だから…。」

MS「いつもなら
それでも話しかけてくるのに?」


ぐさっ、と
ミョンスの意地悪な笑みが胸に刺さる。

麻衣「ミョンスは
嫌なのかなって思ったからっ…!」

思わず語気を荒げると
ミョンスの人差し指が
私の唇にそっと当てられた。



MS「好きな女の子に
話しかけられて嫌がる奴がいる?
嬉しいに決まってるじゃん。」



"好きな女の子"

それが私のことだって気づくのに
数秒かかった。

そう言われると
ものすごく恥ずかしくて
顔が赤くなっているのが分かる。

ミョンスがそんな私を見て
にっこり微笑んだ。

MS「麻衣可愛い。」



なななななんだこの甘さは!?

さっきまでとは全然違うじゃん!!!


だめだめ
騙されちゃだめだよ。

これで私の怒りを
パーにするつもりだよ絶対!!


麻衣「じゃあ
なんであんな態度とるわけ?
私を怒らせることばっかりするわけ?」

雰囲気をぶち壊すような勢いで
言ってみせたのに、

彼は表情を全く変えずに言い放った。



MS「だって
麻衣の怒った顔好きなんだもん。」





麻衣「……………………はぁ?」


え?や、ちょっ、何言ってんの?

MS「笑顔も可愛いけどさ、
やっぱり怒ってる顔が
一番好きなんだよね。
だからいっぱい見たくなる。」

何やら楽しそうに
そう語るミョンス。



待て待て待て、
怒ってる顔「も」好き、じゃなくて

怒ってる顔「が一番」好き???


麻衣「じゃあああいう態度は…」

MS「だって麻衣可愛いんだもん^^」



はあぁぁあぁ!!!?

本気で悩んでた私って……。


麻衣「っったくも──!!
もうミョンスなんて知らないっ!!!」

MS「あ、ほらほらその顔。」









どんな君も





大好きだ、ってことだよ。


MS(麻衣ー、)
麻衣(何よっ!)
MS(その服すっごく似合ってる。
めちゃめちゃ可愛い。食べたい。)




end.
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ