Dream.S
□君しかいないじゃない
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麻衣「いらっしゃいませ……あ。」
MS「ふふ、どうも。」
軽く手を挙げて
にこっと笑うといつもの席に座る。
麻衣「今日はお一人ですか?」
もう何を頼むかなんて
わかりきってる。
毎週お店にやってきては
同じものを頼むミョンスさん。
最近ではもう立派な常連さん。
MS「メンバーは置いてきました^^」
ミョンスさんが
ここに初めて来たのは
3ヶ月ほど前、撮影があった日。
私がバイトしているこの喫茶店は
おしゃれでそれなりに雰囲気があって、
撮影で使われることもよくある。
──そして、
INFINITEの皆さんも来たってわけ。
あの日以来、
よく皆さんでこの店に来たり、
こうやって一人で来たり、と
すっかりINFINITE出没スポットに。
麻衣「お仕事は、お休みですか?」
MS「いえ、午後からまた。」
コーヒーのカップを手にすると、
なんとも上品に一口飲む。
わぁ、やっぱり芸能人なんだなぁ。
オーラが違うよオーラが。
(コーヒー飲んでるだけ、なのに。)
麻衣「そうですか。
頑張ってくださいね。」
MS「はい、麻衣さんも
お仕事頑張ってください。」
そのキラキラの笑顔に
やられそうになる。
だめだめ、仕事中!!
ごゆっくりどうぞ、
とお決まりの台詞を言って
ほかのお客様のもとへ向かう。
本当のことを言ったら…
もっとミョンスさんと話したいな、
なんて思うけど…。
私はただの店員さんで、
ミョンスさんはお客様だから!!
と自分に言い聞かせて
また仕事に戻るしかない私。
こうやって会えるだけで…
それだけで幸せだよ。
だって……
ちらり、と彼の方を見ると
MS(ふぁいてぃん!!)
またあの笑顔で
ガッツポーズをしてくれた。
こんなにも素敵な人と
話せるなんて、
麻衣(ありがとうございます^^)
私はラッキーだよね。