Dream.S

□強がりさんの、嫉妬
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「目線こっちにちょうだい!!」


規則的に鳴り響く
軽快なシャッター音。

私はそれに合わせて
様々なポーズをとる。



「いやー、よかったよ!!
本業モデルにしちゃえば?」

麻衣「やめてくださいよー。」


私は歌手として、
この世界で仕事をさせてもらっている。

最近ファンが急激に増えて、
先週にはMカで1位もとれた。

やっと芸能人の仲間入り、
って感じでただただ嬉しいばかり。


今日は雑誌の撮影。

写真を撮られるのもなかなか楽しい。



SJ「麻衣〜。」

麻衣「あ、ソンジョン!!」

手を振ってにこやかに近づいてくるのは
私の彼氏、ソンジョン。

これも私の幸せの原因なわけで。



SJ「あれ?新曲の衣装じゃないよね?
どうしたのその格好。」

麻衣「うふふ、実はね…
今日、雑誌の撮影だったの!!」


ソンジョンの言葉で、
まだ撮影用の衣装だったことに気づく。

さすがはソンジョン、
こんなことにも気づいてくれる。
(ほら、男の人って
そういうことに鈍いじゃん。)

乙女心わかってるなぁって感心したり。


麻衣「似合う〜?」

ちょっと短めのスカートの
裾を揺らしながらくるりと回る。

こんなスカート、
プライベートじゃ履いたことない。


SJ「……っ、
全っ然似合ってない!!
僕の方が断然似合うから!!」

頬をほんのりと染めて、
回る私の肩を掴む。

麻衣「ソンジョンの方がって…
それ威張って言う事じゃないよ(笑)」

スカート姿の ソンジョンが
リアルに想像できすぎて
ひどいことを言われたのに笑える。


SJ「そんなスカート履いて、
中見えちゃったらどうすんの?
あ、もしかして見てもらいたいとか?」

口角を上げてくくくっ、と笑う。

あ、これは
意地悪して楽しんでる時の顔だ。



麻衣「ば、ばかっ!!///
そんなわけないでしょ!!!!」

SJ「あいた!!このー!!」

麻衣「ぅひゃ、いひゃいぃ!!」


楽しそうに笑いながら
私の頬をむにーっと引っ張る。


SJ「うわー、麻衣ってば
顔、悲惨なことになってるよー。」


ひ、悲惨って!!

誰のせいよー!!!!!



SJ「ふふ、麻衣、
可愛くなくても可愛い。」


…や、
意味不明ですから。




ソンジョンは
私の前では、テレビで見るような
ぶりっこなんてしないし、

可愛いのか、この人?
と疑いたくなることもしばしば。


私への態度は
ぴにのおっぱ達と同じで…、
嬉しいような、どうなのそれ、
なんて複雑な気持ち。

そりゃ嬉しいの方が大きいけどね。




HY「…お二人さん。」

SJ&麻衣「おわぁあ!!いたの!?」

HY「ヒョンが呼んでるぞ。
てか、 廊下でいちゃつくのやめろ。」



うあぁ、えらいとこ見られた…。

顔が赤くなるのを感じながら
恥ずかしくなって俯くと、
ソンジョンの手が私の頭に置かれた。


SJ「じゃあね、いってくる。」

麻衣「うん。」

SJ「いってらっしゃい、って言え。」


えー、それ自分から言っちゃいますか。

というか、聞き間違えかな?
命令形だった気がするんだけども。




麻衣「…いってらっしゃい。」

SJ「…まぁ、ギリ合格点かな。」

HY(…俺忘れられてね?
絶対そうだよね?あーやだ。)
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