Cover girl

□どきどきするのは
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いつもドンウ先生と
時間をすごしているこの部屋。

そういえば先生に会うため以外には
来たことないかも。


ひとつ、
カーテンで区切られたベッド。

私がここに来たのは
このカーテンの向こうにいる
キム・ミョンスの様子を見るため。


大好きなバレーの最中だったのに
ホヤ先生に行ってこいって言われた。

あと5点で勝ちだったのに…。

なんで保健委員になんて
なったんだよ私。


優「開けるよー。」

寝てるだろうけど一応声はかける。

私そういうマナーは
ちゃんとしてますからね。



真っ白な布団の中には
頭に氷嚢をのせた美男子。

優「…ふ、美男子ってw」

自分で言った言葉が
気持ち悪くて笑える。


でもその姿は
やっぱり「美男子」が
ぴったり合うほど綺麗で。

優「う、わ。」


なんだこの白い肌は。

女の子よりも
よっぽど綺麗なんじゃないか?


ベッドに両手をついて、
彼の端正な顔をじっくりと見る。

あー…
これが女の子達が騒ぐ理由か。

まぁ、分からなくもない、かな。


優「キム・ミョンスー?
元気ですかー?」

MS「………。」


だよね、寝てるよね、どう見ても。


ホヤ先生が私に与えた
ミッションはただ一つ、
『様子を見ること』なんだから。

もう見ましたよ、
そりゃあもうじっくりと。

てなわけでミッション完了!!


さぁ帰ろう、と
ベッドの中の彼に背を向けた。

MS「もう行くの?」


突然声がしたかと思うと
ぐんっと腕を後ろに引かれた。

優「おゎっ!?」


くるりと体を反転させられた拍子に
ベッドの上に倒れ込んだ。

優「ったぁ…
いきなりなにすんのよっ!」

噛みつくように言い放って
顔を上げると、
目の前にはさっきまで見てた顔。
 
なにこれ、近すぎるんですけど!

思わず体を引こうとするけれど
それは彼の手によって阻止されて。




一瞬、ほんの一瞬だけど、


胸が大きく跳ねたのが分かった。
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