Cover girl

□どきどきするのは
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優「っ、離しなさいよっ。」

MS「やだ。」


相手が誰であろうと
ここまで距離が近いと
固まってしまうものだと思う。

どこを見ていいのかも分からず
視線を逸らして白い枕を見つめる。

あぁやだ…まるで
私が照れてるみたいじゃない。


そうは思っても
キム・ミョンスの顔を直視するなんて、

できない。


何故か分からないけれど
視線がぶつかりそうでどきっとする。

そんなに見つめられたら、
うまく呼吸もできなくなるじゃない。


優「〜っキム・ミョンスっ!!
いい加減にしなさいよっ。」

キッと睨みつけるけど、
彼は口角をあげるだけ。

MS「あのさ、なんで
キム・ミョンスなわけ?」

優「…は?」

MS「なんでソンヨルは呼び捨てなのに俺はフルネームなの?」


ただでさえ近いのに
ますます顔を寄せてくる。

だから近すぎだってば!!!!

優「別にそんなのっ…。」

鼻先が触れてしまいそうな
この距離に心臓はまたうるさくなる。


MS「なんでなの?」


でも彼は妖しく笑うばかりで。

なんだか弄ばれてるみたいで、
すごく頭に来る。


何なんだコイツっ!!!!




そんな私に気がついたのか
ゆっくりと離れていく彼の顔。


MS「…俺のこと嫌い?」



小さく呟いたその声は
空中にふわりと溶け込んで。


優「はぁ?何よ急に…。」

何か、何かが変だ、今日は。





MS「…っていうか、


ソンヨルのこと好きなの?」
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