original

□nuevo
1ページ/6ページ







昼間を少し過ぎた少し暑い時間帯



大きな木が軒を並べるように存在してるなか、一箇所だけ一際存在を表す家が建っている


その周りには大きな荷物を抱えた大男が集結していた



「何だ、こりゃ・・・」


そんな中大きいリュックに、旅行用のバッグを肩から提げている水色髪に金の瞳を持つ少年。


明らかに周りにいる男達との体格の差でこの場にはそぐわない

そこに大男に担がれてやってきたのは紫の髪と瞳を持つこれまた少年だった。



「青野か・・?何やってんだ、そんなところで?」


さも水色髪の少年のほうが不自然かのようにふるまう



「悟でいいよ、稜威(イツ)。

お前こそ、、こいつらお前の仲間か??」


途端一斉に振り向く男達。
その顔は恐れおののいている。


「おれも、、弥隼(ミハヤ)でいいぜ?悟。」


大男から降りながら偉そうにいう



「こいつらは仲間というより“しもべ”だ。

おれ専属の、従順なる、、、な?」



怪訝な顔になる悟・・・
まるで弥隼の言っていることが分からないというように。



「・・お前、何言ってんだ??」


この言葉を発した瞬間、、悟の後ろから笑い声が聞こえた。


「あっはははははっ!!」

ちょっと甲高い声は鳴り止まず、全員がその人物を発見してからも続いた



「・・・いつまで笑ってんだよ、宏貴・・!!!」



ものすごいふくれっ面で笑っていた赤い髪の少年____宏貴に怒りをぶつける悟



「ははっ、、わりぃわりぃ。

そいつは稜威(イツ)財閥の御曹司だよ。
こんなに人を雇える財力を持ってて当然だ。

でもよぉ、、こんな山奥まで連れてくるとはなぁ。そんなに荷物あったのか?」



気軽に弥隼に話しかける宏貴

周りの連中の顔は一層引き締まる・・・



「そんなことはない。

今日からここに住むって言ったら父さんも母さんも心配して人をよこしたんだよ。


修行の場にあんなに荷物は要らないし、ほとんど持ち帰らせるよ。」


まるでその場にいる男達をただの従人としか扱っていないその態度に宏貴は不快をあらわす



「全く、、父さんも母さんも過保護なんだよ。

こんなに大きいの連れて越さして・・・。」



だんだんと宏貴の不機嫌具合が高まっていくが、周りにいる男達以外気づいていない。


悟は悟で弥隼の自慢を素直に聞き入れ、目を輝かせている。


そんな悟の隣でもう一人目を輝かせてる人物がいた。



「え〜、この人たち皆、稜威(イツ)くんの家の人たちなんだぁ!!」



少し薄い緑の髪にエメラルドの瞳の少年、翠宗(アキムネ)だ


あと来ていないのは宮武慎一ただ一人となったところで、一匹の獣が彼らのところにやってきた




「なんだ??こいつ・・・」



最初に気づいたのは悟。
・・・というか悟の側にいたミシェルだった




「あいつ・・・何かボロボロじゃね??」


宏貴の言う通り、現れた獣は傷だらけで何かにおびえてる様子だ



そして森から全貌が現れた獣の後ろでキラキラ光るものがあった




「・・・・お、早いな。」


軽いあいさつでその場に現れたのは輝く金髪の髪に水色の瞳を持った少年だった




「宮武・・・??なにやってんだ?」

声をかけた弥隼の横を通り過ぎて悟に近寄る



「これ。あのベスティアがお前にって。」


差し出したのは一通の手紙。


表面に青野悟と書かれている




「おれに・・・??


何だろ。」


おもむろに封筒を開けて手紙を読む



「『お前達の修行内容を直接伝えようと思っていたが、

急な仕事で出来なくなった。


よって、手紙で伝えることにした。


まず、寝る前にルームメイトとゲイストを出し合う。
必ず、どちらが高いか競え。


起きたら、家から森の外まで5人でランニング。

タイムをしっかり計れ。
あと、開いた空間はワシが結界をしこんどるが木の生えてるところはベスティアがおる。


そいつらとも戦いながら1位を目指せ。


・・・まぁ、まずはそこら辺かの。
生活に支障が出ないほどの設備は整えてある。

食事は各自で用意しろ。

お金も月に同じ額だけ渡す。
計算して使わないと貧乏暮らしになるかもな。


それでは、健闘を祈る』


・・・だってさ。」



慎一と悟以外のメンツの目が点になっている。


きっと内容を頭の中で整理しているのであろう



いち早く処理が終わった宏貴が難しい顔で話す



「・・・・げいすとって・・・何だ??」



その言葉に答えられるものは恐らくいないというほど

みなの顔に冷や汗が流れる





____「おれ達クラトが出すそれぞれの力のことだ。

おれなら水、悟なら電気・・・・


それを物体化する前の、いわゆる“気”だ。」



なるほど、と手を打ったのは二番手ではあるが難関校に通う翠宗ただ一人。


他の人たち、、、特に悟と宏貴は頭にはてなが浮かんでいる



その様子を察したのか慎一が実演することに決定した













次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ