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□始まりのとき
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『お父さん、お母さん、どこに行くの??』
『ダメよ、悟。あなたはいずれ世界を背負う…。こんな所に来ちゃいけない…』
『お前にはやらなきゃいけないことがあるだろう。さぁ、もうさよならだ。』
『お父さん、お母さん、待って…』
―――「今年もあまり入りませんでしたね…」
「まぁ、年々資質を持つものが減ってきているというのもあるだろう。」
「でも、隣の湾福高校は結構入ったらしいですよ?」
「……そ、そういうこともあるだろう……んむ。」
「でも、今年は早くないですか?レベル検定する時期。」
―――「入ってくる1年生は皆知らぬものばかり…。1人で戦うんだ、余計な邪念が入らん方がいいだろう…」
「学園長!?」
「よっ。元気か?皆の衆!!」
「今まで5年間も消息不明だったのに…」
「亡くなったのかと思ってました…!!」
「おいっ!!ワシはピンピンしとるぞっ!!」
ドッカーーーーン!!!
「派手な音じゃのう…。これじゃ余計な魔力まで使ってしまうぞ…」
「今回のレベルは5にしました。」
「低くないか?」
「しょうがありません。この悠北高校は全ての魔導士学園の中でも一番下のレベルというレッテルが貼られています。そういうものしか集まらないのです。」
「現に入学試験の結果も最下位…。まあですが、最高得点者は魁南高校に匹敵するものでした。」
「というか、今年の魁南にすごい生徒が入ったらしいぞ。」
「すごい生徒??」
「学力はもちろん、入学試験で歴代最高点を取ったらしい…。」
「すげーな…」
――「大変ですっ!!!緊急事態ですっ!!!!!」
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