沖田家の暴れん坊
□沖田家のお正月
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「総楽ー、羽根つきするでさァ!!」
「するーっ!!」
元日の朝、元気な沖田と沖田の子供、総楽(そら)の声が聞こえてきた。
「総悟、総楽の着付けお登勢さんがしてくれるから羽根つきはだ
めネ」
神楽が言いに来た。
「えっちょ、今やったとこでィ!!」
「ザンネンでしたー、ププー」
そう言いながら総楽を抱っこして、家の中に消えていった。
「なんでィ……」
ふぅ……と息をつき、縁側に座る。
もう総楽が生まれて3年ですかィ……と、思いながら空を見上げる。
家の中から「キツイー!!」と叫んでる声が聞こえてきた。
「よし、俺も手伝ってあげましょうかねィ」
そう言って立ち上がった時、後ろから「ぱぱっ!!」と呼びながら総楽が走ってきた。
「……っ!!」
着物を綺麗に着た愛娘を見た総悟は、可愛さのあまり絶句した。
「何でそんなに可愛いんでさァァァァ!!!!うおおおおお!!!!!!」
「総悟落ち着くアル……」
「よし!!羽根つきの続きしよう!!」
「ダメだよ!!せっかく綺麗に着たのに汚すつもりかぃ!?」
お登勢の雷が落ちる。
「じゃあもうそろそろゴリラの所に行くアル!!」
「ごりさんのとこにいくのっ!!」
目をキラキラさせながら言う総楽。
「お登勢さん今日はありがとネ、私たちそろそろ行くアル!!」
「そうかい。いってらっしゃい、楽しんでおいで」
そう言ってお登勢は3人の後ろ姿を見送った。
END