innocence/guilty(未修正版)

□第12章
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なんだろう…一言で言うとすごい…
 ホォッ ホォッ
 ザワザワザワ
穏やか…だな。

ゆるやかな風がボクの髪を揺らして止まる。
目線を下に向けると、ヒノエが幸せそうな顔をして寝返りを打った所だった。
「むにゃ…イヅキ…まぁvv」
いつもはとってもしっかりしてそうなのに、やっぱり寝顔はまだまだ子どもなんだよね。
ちょっと笑って今度は足を伸ばして倒れた木に体を預けているエクスを見る。…本当に眠っているんだろうか…?ケド多分寝ているのだろう。規則正しい呼吸音が微かに聞こえた。
再び風が吹き、今度は上を見上げた。形の良い三日月がボクを笑って居る…みたいだ…
そしてなぜみんな寝ているのにボクだけが起きているかと言うと
「はぁ…眠れないよ…」
昼間寝すぎたせいで(いや、寝たくて寝たわけじゃ無いんだケド;)単純な構造のボクは眠くならない…ってワケ。
「……つまんない…」
ぼぉ〜っと木に寄りかかって眠りについているイヅキの方を見る。
そう言えば寝顔見るのは初めてかも、いっつもボクが先に寝ちゃうもんね。
近くに寄って顔を見てみる。月明かりの下でいつもよりも鮮やかにみえる特徴的な赤い髪。初めて会った時に眼に焼き付いたコトをよく覚えてる。
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