innocence/guilty(未修正版)

□第11章
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「な…なに!?」
イヅキがボクを切った、お腹の辺りがパックリ開いて…い…痛い;
軽いめまいを覚えながらこちらもイヅキを吹っ飛ばす。斬撃ではない分、ダメージはあまり無いのだがほんの少し隙ができる。
「敵だろ…ったく胸クソわりぃ!」
背中合わせのイヅキが答える。少し離れた所ではヒノエが容赦なしにエクスに攻撃を仕掛けて、そのまた向こうではエクスの蹴りがヒノエのアゴに決まる。
そしてこちらでは吹っ飛ばしたイヅキ…いや、彼に化けた敵が再びこちらに剣を構えて走ってくる。
「っ!」
薙を跳んでかわし、隙を見せた上半身の胸あたりに蹴りをいれる。
…………下着見えちゃったかな……………ってコレは敵だよ敵!!///それにボク下にはいてるしっ!
「あーもうっ消えちゃえー!!///」
 ひゅうっ…ドッ!
 …ぽんっ
能力で持ち上げて下に叩き付けると、軽い音をたてて魔物『シャドウ』が姿を表した。
「ふぅ〜……う゛っ;」
気絶してるシャドウに背を向けると…ちょうどイヅキがボクの姿のシャドウにトドメを差した所だった。
地面にひれ伏したボクの背中に剣を突き立てている…うぅ…ニセモノとは言えヤダなぁ;

イヅキは―ボクをためらい無く殺せるんだろうか…?

チリになっていくシャドウを見届けずにイヅキはこちらに振り返った。
「あぁ、そっちは終わったー…伏せろ!!」
「え…?わっ!」
 キィン!
慌ててしゃがんだ頭上で、二つの剣が斬り結ばれる!ひゃあっ;
「ふん…さすがにオリジナルには劣るみたいだ…なっ!!」
 ザンッ
力でねじふせて叩き潰すようにシャドウを倒した後、イヅキはこちらをあきれた顔で見た。
「何で止め刺さなかったんだよ;バカだな」
「だって…」
息詰まったその先を汲み取ったみたいだった、眼を伏せて首を振る。
「敵は敵…だろ、甘いんだよお前は、割り切れ」
「ごもっともデス;」
溜め息を吐きながら頭をかくイヅキは、なんだかいつもより機嫌が悪そうだった。
「嫌な敵だな、仲間に化けて惑わせようとするなん…」
「ほらほら!もっと苦しんでから無惨にお死になさいよ白髪頭!お〜ほほほほ!!」
「燃えろ…燃え尽きて灰になれキサラギ…!!」
「………。」
「逆効果…みたいだね」
「悪い、前言撤回する。哀れな敵だな」
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