innocence/guilty(未修正版)

□第4章
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「なんだぁ?おめーらは…あれか、初めてのおつかい。」
「オッさん…斬られたいのか?」
「その刃こぼれした剣でかぁ?そりゃまた物騒な話だな、え?」
「う゛…////」
詰所の中で40代とおぼしき男は酒をグビグビ呑みながらニヤニヤと笑い飛ばした。
「ハッ、自分の得物すらも管理できねぇようじゃ、まだまだガキだな」
「門番さん、今は入れないの?」
そう、オレ達は目指す地に着いた…が、なぜだか門番に呼び止められてしまったのだ。
「おう、嬢ちゃんの方がよっぽど礼儀がなってるな、何も通さないとは言っちゃいないぞ」
「なら、なんで呼び止めたんだよ」
「見て解れ」
「「?」」
「ヒマなんだ、おれが」
 ずるぅっ!
「ざけんな呑んだくれ!!こっちは忙しいんだよっ!さっさと通せ!」
「んだとぉ?青二才の小僧がな〜に言ってやがんでぃ…ヒック」
「るせぇ!昼間っから呑みやがって!この街の管理、甘いんじゃねぇのか?」
「ぬぁ〜におぅ〜!?おれはここに勤めてから盗賊を通した事が有ったり無かったり〜」
「ぅをい!それは駄目だろっ!」
「やんのか小僧!」
「上等だぁ!おもてへ出ろ!アル中オヤジ!」
「イヅキ!」「お父さん!」
「およ?」
ひどく場違いな綺麗な声が響いて、一人の長身の少女が奥から現れた。
「ダメじゃない、また血圧上がっちゃうわよ…あーもう!お酒止められてるのに!」
テキパキとアルコール類を撤去していく。
「止めてくれるなモカっ!これは男の意地とプライドを掛けた…」
「はいはい、意地でもアジでもいいから」
「あの…」
「あらっ?入城者?もう、仕事しなきゃダメじゃないの!」
〔ね、なんか漫才コンビみたいな親子だね〕
リオンがひそひそと耳打ちしてきた…確かに。
「ごめんなさいね、お父さん最近、すっかり機嫌が悪くて…」
「それもこれもぜぇ〜んぶお前が勤めに出るからわりぃんだろうが」
「まったく!しょうがないじゃない!そうでもしないと家はー…」
「…おい」
激しくデットヒートを繰り広げる親子に割り入るのは楽な事じゃ無い。
「結局、オレ達は入っていいのか?」
「あ、あらそうだったわねっおほほほ…;」
いや、笑いで誤魔化されても…;
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