Get to You -Part4- 【嵐 櫻井翔】 

□アイスクリーム
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「あんなとこで練習見てて、暑かったでしょ?」

「うん、暑かった。あかり、アイスおごって?」

大袈裟に、暑そうな顔をして見せる。

「いいよ、おごってあげよう。」

気前よく答えてあげる。

「お…。冗談で言ったのに。」

笑う。

「来てくれて、嬉しかったからね。おごっちゃうよ?」

「じゃあ、あかりの分は、俺がおごってやる。」

「どして?」

「練習、頑張ってたから。」

頭に、手を乗せてくれる。

触れてもらって。

胸の真ん中から。

じわぁ…っと、嬉しさが広がる。

翔ちゃんが、夏を連れて帰って来た。



駅前の、小さな小さなジェラート屋さん。

「どれにする?」

ガラスケースと、にらめっこをする翔ちゃん。

「うーん…。ミルクティ。」

美味しいんだよね、ミルクティ…。

紅茶の風味が、ぐんと強くて。

「あとは?」

「それでいい…。」

「ダブルでも。トリプルでもいいよ?」

「そんなに、要らない。シングルでいい。あ、コーンで。」

注文がてら、私に答える。

「おごってあげる」の約束通り。

お財布を、すでに出していたから。

とりあえず先に、翔ちゃんの分のお会計を済ませる。


ジェラートを受け取った翔ちゃんが、聞いてくれる。

「あかりは?何にするの?」
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