Get to You -Part4- 【嵐 櫻井翔】 

□おへそ
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碧い碧い海が、見えて。

海岸線を走る車の中で。

もうすっかり打ち解けた、年の違う女の子3人。

彼氏の話や、学校の先生の噂話、ちょっと真面目に大学受験のことなんか。

色んなことを話題にして、おしゃべりを楽しんでいたら。

目的地が近いことを、カーナビが教えてくれる。


道路の左右を見回してみても。

それらしい建物なんて、見つからない。

ナビの出す右折指示。

それほど大きくもない側道には、確かに目的のホテルの名前の看板。

林の中を、スピードを落として抜けて行くと。

突然目の前に広がる大きな海と、大きな白い建造物。

駐車場に車を停めて。

荷物を持って、外に出ると。

海の匂いと、波の音。


「すごい…ね。」

はるか先輩が、見上げているのは。

海岸線に沿うように、ゆるやかなカーブを描いて建つ大きなホテル。

「ほんと。私、もっと小ぢんまりしたのを想像してた。」

真希先輩も、呆気に取られている。

「こんなとこに、タダで泊めてもらって…いいのかな?」

修学旅行で泊まったホテルより、ずっとずっと立派なリゾートホテル。

「おーい、こっちー!」

建物の中央の入口で、手を振っているのは、まーくんだ。

「とにかく、行こっか?」

3人で、照り返しの強いアスファルトの駐車場を横切る。


中に入ると、吹き抜けの大きなロビーとラウンジ。

先に着いた男の子達が、ソファでくつろいでいる。

私達も合流すると。

フロントで手続きをしていた潤くんが、鍵を持って来てくれた。

「とりあえず、部屋に行って。荷物置いて、着替えよっか?」

「はぁい。ホテルの前が、ビーチなの?」

「そ。一般の海水浴場だけど。こんな風にホテル建ってるから。プライベートビーチみたいなもんだよ。」

毎年来ているという潤くんは、何でもないことのように言うけれど。

なんか…贅沢だなぁ。

「行くよ?」

みんなを促す潤くんの、後について。

エレベーターで、3階へ。

長い長い廊下を進んで。

「この3つね。部屋。」

キーの番号と、部屋番号を確認している。
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