Get to You -Part4- 【嵐 櫻井翔】 

□抹茶の味、した? 
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「このまま送っていく?」

聞かれて。

でも、それじゃあ…。

あと5分で、ばいばいだ。

「もうちょっと、一緒にいたい。」

見上げると。

「ん…。」

大きな目が、優しく応えてくれる。


翔ちゃんが、東京へ行くまでは。

2人のお気に入りの場所だった。

図書館の前に広がる、大きな公園。

外れにぽつんと立っている、大きなイチョウの木。

翔ちゃんが、私を背中から抱きしめながら。

その大木の梢を眺めている。


「挨拶…してるの?ただいまって。」

翔ちゃんの胸に。

頬を当てて。

顔を見上げる。

「ん?高いとこから見えるんだろうからさ。色んなもの…。」

まだ、上を見ながら。

話し始める。

「そうだよねぇ。」

私も、また。

胸から頬を離して、見上げる。

「あかり、悪いことしてなかったか。聞いてたの。」

笑って。

目を私に、戻してくれる。

また、胸に…頬を当てて。

「してないよ。いい子にしてるって、いつも言ってたの…信用してないの?」

見上げると。

目が合った。
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