Get to You -Part4- 【嵐 櫻井翔】
□急いで!!
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校庭の。
国旗掲揚台の前で。
全員が輪になって、最後の挨拶をして。
練習が終わる。
「あかり、早く!!」
沙希ちゃんが、隣で急かす。
「うん。」
タオルを取って。
急いで水道へ。
顔と首をざぶざぶ洗って。
もう一度、掲揚台の前まで、走って戻って。
目の前の建物が、各運動部の部室。
2階が女子部。
階段を、駆け上がる。
いつもはのんびり、みんなとお喋りしながら着替えるんだけど。
半袖の体操服を。
急いで脱いで。
制服に着替えようと、ブラウスを手に取って。
あ…でも。
「沙希ちゃん…。」
隣の沙希ちゃんに、話しかける。
「ん？なに、そんな恰好で…。」
「私…。汗臭いかなぁ？」
心配になった。
「そりゃあ…。今まで夏空の下、走り通しだったんだからね。」
「汗…臭いかぁ。」
体操服だって、汗いっぱい吸ってベタベタだったもんなぁ。
「ついでに言えば。」
追い打ちをかけるように、沙希ちゃんがつぶやく。
「なぁに？」
「土臭いというか、ほこり臭いかもね…。」
がっかり…。
ここのとこ、良いお天気が続いたから。
グランドは乾いていたから。
その中を走っていると、髪なんかも砂埃にまみれちゃう。
貼りのついたスパイクで、地面を蹴り上げながら走るから。
自分に砂をかけてるような…もんだしね。
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