青のエクソシスト
□完璧な君
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たった今、僕の大切な人をこの手で殺した。
その人は僕の一番嫌いな悪魔になってしまった。
僕の悲しさ、怒り、憎み、笑い、その全てを飲み込んで。
彼女は僕の全てを分かりたかったと言った。
彼女の最後の理性で僕に“殺して?”と言った。
この僕の持っている銃で。
僕は迷った。
大切な人をこの手で殺めることなんて出来ないことだったから。
「雪男」
迷っている僕に彼女は笑いかけた。
まるで僕のせいじゃないと言っているみたいで・・・。
とても綺麗な笑顔だった。
僕は構えていた銃の引き金を引いた。
パアン!!
銃声が鳴り響く。
目の前では大切な人が血を流しながら倒れた。
「大丈夫。僕は一人にしないよ」
僕は直ぐに銃口を自分に向けた。
周りで誰かが何かを叫んでいる。
僕は薄く笑った。
「直ぐに、君の処へ行くからね」
君を不完全な人にしない。
完璧にするから。
「待ってて」
僕は引き金を引いた。
パアン!!
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