黒子のバスケ
□夕日に染まる背中
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私の一歩前を歩く幸男の背中は夕日に照らされているせいか、やけに大きく見えた。
「(本当にカッコいいなあ・・・。 小さい頃は一緒ぐらいだったのに・・・。)」
少し立ち止まって、幸男の姿を見てみた。
やっぱり大きい。
「(気付いてよ、幸男・・・。)」
夕日が傾き始めて、眩しさで幸男の姿が良く見えなくなってきた。
「(このまま、置いていかれるのかな・・・?)」
待って、 と声をかけようとした時、おい、と声がした。
「どうしたんだ? 早くしねえと置いてくぞ?」
私のほうを振り向いて立ち止まっている幸男。
不思議な顔をして私を見ていた。
私はそんな幸男を見て、嬉しく思い、笑った。
「ゴメン、何でもない!! 行こう!!」
私は幸男に駆け寄り、横に並び、歩きだした。
夕日に照らされて。