あひるの空
□前髪
1ページ/1ページ
体育館はとっても風通しが悪い。 夏は熱気がこもって死ぬほど熱い。
だから休憩時間になるたびに、我先にと外へ飛び出すバスケ部員たち。
それは静と私も例外ではない。
「あっつ〜い!!」
だめだ。外出ても今日風がない!!
隣に座る静は、暑いのも気にしない。っていう顔でドリンク飲んでるし・ ・ ・。
「あっつくないの?」
「あっちいに決まってんだろ。」
やっぱり静も暑いって感じるんだね。
まあ、そりゃそうか。人間だもんね〜。
「そろそろ行くか。」
腰を上げた静。 その時、なにげなくした静の仕草にキュンときた。きてしまった。
「せ、静!!」
「あ?」
「ちょっ、もう一回、もう一回今のやって!?」
「はあ?」
前髪をかきあげる