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□HTF
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気持ち悪い。
口の奥は血の味でいっぱい。喉がおかしくなりそうだ。

鼻から垂れた、赤いもの。鼻血だ。

「いた…痛い…」

先ほどの衝撃で鼻の骨が折れてしまったのか。鼻の感覚はなく、ただ血だけがぼたぼたと垂れていく。

そっと視線を上へ向ければ、彼はにんまりと口角を上げた。
とっても嬉しそうな、まるで新しい玩具を見つけた子どものよう。

「あ…あ…」

怖い怖い怖い。
頭の中では逃げなくちゃと警告音が鳴り響いているのにうまく足に力が入らない。さっきから足は笑いっぱなしだ。

「あーあ、顔まで真っ赤だなあ、フレイキーよお」

背中に感じる固い感触。3センチ先の彼の顔。

もう、こうなったら手遅れなのだ。

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