冬と夏
□ケーキ 〜君と甘い物〜
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ここは星月学園ーー
月子は宮地とお昼を食べに食堂に来ていた。
「宮地君
まだ食べるの?」
月子は向かい側に座る宮地に聞いてみる。
「む まだ入る」
そう宮地と月子の周りにはケーキやパフェが沢山置いてある。
それを宮地は全部食べる気らしい。
どれだけ甘い物が好きなのか・・・
「む お前は食べないのか?」
「ん〜・・・
お昼の後だからケーキ1個で良いよ。
あんまり食べると太っちゃうから・・・」
「む そうか
もぐもぐ」
「それに
宮地君が美味しそうに食べてるから良いんだ」
「・・・そ そうか?///」
「うん。
あ!宮地君、頬っぺにクリームついてる!」
月子にそう言われ、食べていた手を止め、あたふたする宮地。
「ど どこだ?」
「宮地君」
「む 何だ?」
「ここだよ♪」
月子は、
そう言うと宮地の頬っぺについたクリームを手でとってクリームを舐めた。
「やっぱり美味しいね♪」
「お お前ッ///
こんな公衆の面前でッ・・・///」
生徒が集まる食堂なので恥ずかしいのか真っ赤になる宮地。
そこに・・・・
「ヒューヒュー
あついね〜」
白鳥 「羨ましいぞ〜。宮地〜」
「わ!宮地先輩、お昼クリーム物なんですかぁ〜?」
神話科2年犬飼隆文、星座科2年の白鳥弥彦、天文科1年、小熊伸也の通称三バカが現れた。
「犬飼君に白鳥君に小熊君!」
「む・・・お前らか・・・」
「お前らか・・・≠チて酷くねぇか?」
白鳥 「それにしても・・・
すげぇ量だな・・・」
「宮地〜
お前甘い物好きだったのかよ〜」
白鳥 「おっ!本当だ!意外だな〜」
「意外と可愛いですね・・・」
三バカの話を黙って聞いていた宮地はケーキを食べていた手は止まっていた。
(しまった・・・!
コイツらには甘い物が好きな事を隠していたのに・・・油断した・・・)
宮地は必死に甘い物好きを隠そうとしているが、本人が気付いていないだけで、ほぼ全校生徒達にはバレている(笑)
「それにしても、宮地先輩」
「む 何だ?小熊」
「凄い量ですね」
「凄くはない!」
(格好いいなぁ〜宮地先輩。
僕も、いつか宮地先輩みたいに・・・)
「小熊〜。
宮地みたいには、なるなよ」
「何でですか?」
「ほらな。
宮地って意外と・・・」
そう言って犬飼は宮地達に目線をかえる。
それを追うように、小熊も犬飼の向いている方を向いてみる。
白鳥 「な〜。夜久〜。
今から遊びにでも行こ〜ぜ〜」
「えっ でもッ・・・
宮地君・・・まだ食べてるし・・・」
白鳥に遊びに誘われてオロオロしている月子。
ガタンッと音がして・・・
「夜久!」
白鳥 「へ?」
「宮地君?」
グイッと腕を引かれた月子。そして宮地は月子を連れて食堂を出て行った。
空になったテーブルのお皿。
いつの間にかテーブルに並べられたケーキなどは無くなり、お皿だけ。
ケーキ〜甘い物と君〜
「宮地は意外とヤキモチ焼きなんだぜ」