点と線で恋。

□溶けはじめたアイス
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   20品目!
     溶けはじめたアイス





要するにさ、私は相馬さんが好きなんだよね。他に何とも言いようがない…事もないか。(ウザいとか黒いとか)

それが間違い?私が相馬さんを好きだからいけないの?


と言うか、今まで一番関わりたくない人物だって言ってたのに、何で好きになったのかって?



…はぁ、恋に理由なんていらないでしょう?

気づいたら好きだった、それだけだよ。




……、

………。




『…何言ってんだ、私』



自分で言って鳥肌が立った。






ーーーーーー**




『…バイト行かなきゃな』


適当に身支度を済ませて家を出た。


バイトが楽しかったあの頃はどこへ…どこへ去ってしまったんだろうか。

毎日がハッピーで笑えて(怒られて叩かれて、怒られて怒られて)。


それがどうして!今じゃ、相馬さんに振り回されっぱなしな気がする。出来るだけ関わりたくないとは思っていたけれど、今じゃ色んな意味で関わりたくない気がする。
ん?じゃあ、私もう相馬さんが好きじゃないのかな?…なんてね。そんな訳ないよ。ははは、はぁ…。



『おはよー「あえりーーーーーーー!!!」


突然と感じた微かな痛み。と言うか、衝撃。そしてそれが温もり、寧ろ蒸し暑いものへと変わった。

私は冷静な気持ちを保ちつつ、これはオーバーリアクションすべきだと考えた。



『えっ、陽平?何でここに!?』


今、抱きしめられてるのが真柴陽平だとはすぐに分かった。
そして私の見事なオーバーリアクション!ナイス!


とりあえず引っ付いてくる陽平を軽く蹴飛ばして、離れさせる。


「何で蹴るんだよ!」

『あれ、何でフロアの制服…』

「今日は俺、手伝いさせてもらうんだよ!」


だ、そうだ。

あまり驚かなかった。だってここは杏子さんの店だしね、いつ来てもおかしくない事ぐらい分かってたよ。…いや、陽平の事忘れてた訳じゃないよ。



「…知り合いか?抱き合って」

『佐藤さん、訂正!抱きつかれてるの間違いだから!』

「俺の可愛い妹みたいなっす!」

『陽平も離れろ!』



その後、衝撃音が響いたと言う。



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