点と線で恋。
□おっさん女の恋愛理論
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おっさん女の恋愛理論
ただ、こんがらがって。相馬さんに対する気持ちが多すぎて…。
『な、ん、だ、けど…。どーうして皆集合しちゃってんの!?』
先ほどまで休憩室にて佐藤さんとお悩み相談中だった。だったはず、なんだけど!
何時の間にか休憩室には全員集合していて、私を取り囲む図。みたいになっていた。
「私はとってもお似合いだと思うわ!」
「やっと気付いたのかって感じですね…。全く、世話のかかる先輩だ」
「が、頑張ってね…!あえりちゃん!」
「皆も応援してるし、はりきっていかないとねえ!」
「だとよ」
『いやいやいや!って言うか、え!?みんな私が相馬さんの事好きって知ってたの!?』
「「「「「うん」」」」」
あ、あんまりだ!佐藤さんと言い、皆と言い!って言うか、皆知ってたんなら何で教えてくれてもいいじゃん。
『はっ!そう言えば相馬さんは!?』
また盗み聞きしてんじゃ…。こんな話し聞かれてたら!人生終わる!
「安心しろ。相馬なら山田と出掛けてる」
…良かった!相馬さんいなくて!もうずっといなくてもいいよ、と言っておきたい。ついでに葵もいなくて良かった!感謝!感謝の最上級!
「それで気持ちに整理がつかなくて混乱してるらしい」
『ちょっ、何で佐藤さんが話してんだ』
さっき話した事を、今いる皆に話していた佐藤さん。
ま、今さらだし別にいいけど。
「整理って?」
すると不思議そうにたずねてくるぽぷら。
『いや、何て言うか』
「「「?」」」
『だって…!今まであんまり関わりたくない人種って思ってたのに!拒絶反応だと思ってたのに、こっ、恋って…!いやぁあ、溶ける!!!』
「おい、誰か氷持ってきてやれ」
***
じゅ〜、と音をたて、私の額で氷が溶けていく。
いつか佐藤さんが言ってた、他の奴らと八千代への好きは違う。ってのと、私が相馬さんだけに対する気持ちは違う。きっとこれが世間でいう恋愛感情、LOVE、なんだと思う。
て言うか、今まで抱きしめられたのとか…よく平気でいれたな!凄い、自分…!
ああ、駄目だ。混乱する。
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