イミテーション模様

□完璧じゃない君も、
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「・・・ぷっ。いやぁ、リヴも楽しそうだね」




リヴが妙に変な言葉を残してそそくさとどこかへ行った後ろ姿を見て、思わず吹き出した。




「いやー、でも皆でこうして遊ぶっていうのも良いもんっすねぇ!」

「確かに何気に初めてじゃん、こんなの。セトも毎日バイトで大変そうだしさ」

「そうっすね。昨日は帰ったら人がいっぱいいるもんだからびっくりしたっすよ!リヴも帰ってきてたし」

「一気に賑やかになってありがたいよね!」


シンタローくんがだんまりしているのを見て、



「…で、セト的にキサラギちゃんはどう?」



ぴくっ・・・と反応したシンタローくん。話題に上がったキサラギちゃんの顔でも思い出しちゃったかのかな。


セトはキサラギちゃんを礼儀正しい良い子と言い、あのマリーと仲良くしているのを驚いているらしい。嬉しそうだな〜、セト。



「あ、あとはエネちゃんね!あの子もぶっ飛んでて良いキャラだけど、でもあれ、携帯の中にいるけどどうなってるのシンタロー君。・・・ってなに!?なんで泣いてんの!?」


顔を覗き込むとシンタロー君が泣いていた。いやぁ、面白いもの見〜つけた。肩を回してニヤニヤと近づくとシンタロー君は心底嫌な顔をしていた。




「う、うるせえな!なんか知らねえけどパソコンに住み着いてんだよ・・・。どっから来たのかも何者なのかもわかんねえし、聞いても答えねえ」

「なるほど〜ってことはあれだね?シンタロー君がエネちゃんのプライベートな過去をグチグチ聞いたせいで、エネちゃんは怒った。という・・・」

「いや!お前何聞いてたの!?今の話にそんな要素なかっただろ!?」


鋭いツッコミをされた。シンタロー君は本当にいじり甲斐があると思う、慌てたツッコミも最高。
「冗談冗談!」とシンタロー君の背中を叩くとまた心底面倒くさそうな顔をしていた。



「はぁ・・・。と言うかカノってリヴさんと・・・」

「え?」

「え?あ・・・・・え?」

シンタロー君が意外にも話を繋げて…いや、今はそれはどうでもいいや。ボソリと呟いたシンタロー君の言葉が驚いた。



「僕とリヴが何だって?」

「あ、いや、何でもねえ…」


聞いてはいけないことを聞いてしまった、かのような顔でシンタロー君は僕から顔を逸らした。



「なになに?まさかシンタロー君、リヴのこと気になるの?」

「え?そうなんすか!シンタローさん!」

「ばっ…!違えよ!そんなんじゃねえ!」

「ほうほう。つまり恋愛とかでなく、好きな芸能人が身近にいる感覚だね」

「・・・いや、もうほんと、いいから」



リヴもなかなか面白いよね。

シンタロー君とはまた違うからかい甲斐があるし。何よりリヴは誰よりも完璧主義だから、弱点を突かれると対抗してくるのがまた面白いんだよねぇ。気が強いと言うか。



こういう時くらい素直に息抜きでもしたらいいのに。






( 完璧じゃない君も、面白いと思うんだけどなぁ )

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