点と線で恋。
□心臓爆発警報
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27品目!
心臓爆発警報
『おっはよー、諸君たち』
本日をもち、真城あえりは完璧に回復した。元気モリモリだ。1000000%元気満々だ。HP満タン。
「遅刻ですよ、あえり先輩」
『細かいことは気にするな、眼鏡青年よ』
「あえりバカ年増先輩が大雑把なだけです。早く着替えて仕事してください(出来るかも怪しいけど)」
『ラジャ!』
ビシッと敬礼をキメて更衣室へと向かった。…あれ、今日は何だか小鳥遊君優しかったな。名前の呼び方とカッコの中は失礼だったけど。
「(…まぁ、いつものアホらしい調子の方が似合ってるし。何だか元気になったみたいだし。今日くらいは許してあげよう。………ん?と言うことは相馬さんと上手くいったのか!?)」
と、小鳥遊が思っているのは気付く由もなかった。
***
何だかハッピーな気分だ。
少なからず私の努力は報われてきている。
ルンルンと鼻歌をうたいながら(珍しく、本っっ当に珍しく)洗い物をしていた。
『うげッ』
すると、急に足の力が抜け地面に座りこむ形になった。膝裏に衝撃。
「あ、成功」
『は?ふざけてんの?』
「何のこと〜?」
わざとらしく笑顔でとぼけるのは、黒い光をまとった相馬さん。座り込んだ私の後ろに立っていて、上から私を見下ろしていた。
『何って膝かっくんだけど。え、自分でやったのに忘れたの?ついに頭やられちゃった?』
「大丈夫、正常だよ」
『そう言ってる時点でアウトだよ。いい精神科紹介してあげる』
「えぇっ、精神科!?」
酷いよ!?と大きいリアクションをとる相馬さん。
そう嘆く姿を見て笑顔になった。前みたいに、もどれている。この時間が楽しくて仕方なかった。
「…何で、笑ってるの?」
それは、相馬さんが好きで仕方ないから。楽しいから。
『別にー?』
きっと私は今、ニヤニヤしているだろう。
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