点と線で恋。

□ごめん
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   22品目!
      ごめん




「…真城先輩、どうしたんですか。魂抜けてますよね、アレ」

「か、勝手に死なせたら駄目だよっ。かたなし君!」

「だってアレ死体も同然じゃないですか…!」

「た、確かに…」

「伊波ちゃんまで!?」



ホールにて掃除中のあえりは皿を割ることもなく、何も起こらない、失敗しないという奇妙なことが起こった。(失礼な話だ)


それもそのはず、あえりはほうきの支えだけを頼りに立っているもんで、突っ立っているだけだ。ほうきを取ったら一発で倒れるだろう、あれは。
その上、身体が白く、口からは何かが出ているように見える。(多分魂)気力が全くないのだ。



「え、と…あえりちゃん」


そんなあえりに話かけたのは、昨日、好きなのをやめる宣言された相馬だった。


『…………。何』

「えっと、昨日は…」

『あー昨日はいい天気だったよねー。おかげで一日中いい気分だったよ、本当に。本当に。あれ私何で独り言いってるんだろう、休憩時間だから八千代さんにパフェもらおーっと』



あからさまに逃げた。



その光景を見ていた小鳥遊、種島、伊波、そして佐藤。

その一同は、あえりと相馬に何かあったとすぐに分かった。





 ***





気力がなさそうなあえりちゃんに話しかけた。これでも頑張った方だと思う、俺頑張った。

何て言うか、話しかけにくかった。



昨日のことを謝りたかった。

真柴君があえりちゃんを好きなのは気付いていた。あんなに分かりやすいのに。それに気付いていないあえりちゃん本人は真柴君と仲が良さそうにしている光景を見ると、腹が立った。

あえりちゃんが好きなのは俺なのに、と。



「あははっ…大人げないなぁ、俺って」


そんな小さな嫉妬で、妬いてしまい、当たってしまう俺ってば。



「本当、大人げないな」

いつの間にかいた佐藤君。



「あえり、お前の為に頑張ってるのは気付いてんだろ」

「……」


「いい加減、答えてやったらどうなんだよ」


あえりちゃんは、俺の為にいっぱい頑張っていた。何だったっけ…俺をドキドキさせて振り向かせよう作戦?コスプレしてたなぁ、告白したての時だったから緊張しまくってたよね、あえりちゃん。


告白してきてから、あえりちゃんはもう俺のだと思っていた。あえりちゃんは俺が好きだという、徹底的な弱み、自信があった。



「だけどね、もうやめるんだって」




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