銀魂

□微睡む意識は、
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一つの個体になれば離れられないのに、と思う沖田。





「ひぅ、ん、は…ぁっ」
「く、ぁ」

ぐちぐちゅ、こんな音が自分の後孔からでているだなんて信じられない、信じたくない。
でも、気持ちい。もっとしたい。だって、土方さんと繋がれる唯一の秘め事だから。

「ぁっ、やぁッ…も、っと…奥に…ぃっ」
「ばか、とまんなくなる…っ」
「ぃ、からぁ…ッ、土方さんと、ぁうっ、繋が、って、ひああ…ッ」

繋がって、一緒になって、いっそのこと同じ個体になりたい。
そうしたら、離れることなくずっといられるのに。
こんなことを毎回考えてる俺のこと、土方さんはどう思うんでしょうね。すげえ、気になる。
揺れる視界の中、土方さんが少し微笑む。
総吾、と呼ばれた。
ああもう、好き。大好きですぜ。一生離れなければいい。離れがたくなればいいのに!
少しでも近づく為に背中に回している腕の力を強める。こんなのは気休めにもならないけど、何かをしないと意味もなく泣きそうになる。
土方さんと付き合ってから俺は凄く泣き虫になった。後、貪欲にもなったし、嫉妬深くなってしまった。俺が俺でなくなるみたいで、ちょびっと怖い。
でもいいや。土方さん絡み限定だし。
好きなものは、しょうがない。

「あっ、は…、やぅッん、んっ!…土方さぁ、んっ、ぎゅっ、…ぎゅ、って、やぁ…、してぇ…っ?」
「っ、仕方ねえな。よ、っと」
「ひぁっやぁぁッ、ふかぃよぅ…ッ」

ぎゅ、だなんて子供じみているか、なんて思ったが、そうでもないようだ。土方さんは満更でもなさそう。
対面座位に体位を変えると途端に深まる中に、俺は少し吃驚した。いや、かなり吃驚した。
この体位に変えたらもっと繋がれるようだ。よし、今度からこの体位を中心にしやしょう。

「や、ぃくっ、いっちゃ…!…ひゃあぁぁ…ッ」
「く…っ」

どくん、と中に溜まる土方さんのもの。
避妊具なんてしけたもの俺は使いたくないから、毎回本番をするさいにつけようとする土方さんに、あまぁい声でおねだりするのだ。土方さん、もぉ、我慢できないよぅ、いれて?ってね。
そうしたら、土方さんは避妊具なんてほっぽりだして、すぐさま俺の中にいれてくれる。
だから今までで、避妊具なんて数回しか使ったことがない。

「は…、はー…っ」
「は…、…体力ねえな、お前」
「土方さんが、無駄に、有り余ってるんで…ぃ」

まだ息を切らしている俺に対し、土方さんは余裕の様子。
…俺の方が若いはずなんですけどねィ。

「…いっそのこと二人が一緒に、なればいい、の、に…。」
「…なれたら、いいな」

今日はピロートークなんてものはないらしい。
眠たいんですかィ、ってきいても、腑抜けた返事。
あーやら、んーやら。
あんたは赤子かこんちくしょう。
ベッドに沈み行く体と意識に、ほんの少しだけ逆らって一言呟く。

「土方さん、大、好き」
「!」

がばり、と起きた土方さんに俺は少し微笑んで、意識を手放した。

微睡む意識は、

+++

「(こいつぜってえ、確信犯)」
「んー…」


end.

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