シイナside
□ハッピーアイスクリーム
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俺は・・・昔高野さんのことが好きだった。
今思うと、自分でもありえないなって思うほど高野さんのことが好きで・・・
それは・・・今でもかわらないのか
俺にはわからない
「高野さーん、今度編集のみんなで夏祭り行かねぇ?」
「あぁ、夏祭り?」
高野は少し眉をひそめて、木佐にもう一度聞きかえした。
「そー、今週の日曜さーすぐそこんところでやるんだよねー。どーせ、締め切りは終わったし
みんなで行こーよ」
「俺たちに、んなことしてる暇があると思ってんのか。
そんなことより仕事しろ」
高野は早くこの会話を打ち切りたいのか少し語調を強めて言った。
しかし、それに気づいたのか気づかなかったのか、そのまま木佐は続けた。
「高野さんさーそんなに仕事仕事言ってると早死にするぜー?
たまにはいーじゃん!!ね?りっちゃん!!」
突然、話題を自分に振られ少し困惑するが間をおいてから律は小さく「そうですね」といった。
「ほらーりっちゃんもこう言ってるし!!
今週末、行こーよ!!お願いします!!」
あまりのしつこさに高野はため息を漏らした。
「分かった、今週の日曜な
そのかわり、来週はしっかりと働いてもらうからな」
「はーい」
と子供のような返事をしたあと、木佐はパソコンに向かい合った。
このとき、律は少しワクワクしていた。
今週、編集のみんなで遊べるのかー
てか、みんなで遊びに行くのって初めてだよな?
うわーちょっと楽しみかも
それから、あっという間に日がたち日曜日となった――――――――