好きな食べ物、みかんゼリー
□不意に
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今日もオレは学校へ向かっている時―――
「あ!ボッスン。おはよ」
とオレに声をかけるのはあき。
あきは超可愛くて周りの男子とかも好意を寄せているものも多い。
だが基本男子は苦手でこの挨拶はオレとかスイッチとかにしかしない。
何か特別な感じでオレはそれが嬉しかった。
あきは同じSKET団に入っていてその中でも可愛くて勉強も出来て…ってか何でもできる注目の的だ。
「今日小テストだよ;」
「あ!やべ!忘れてた!ちょ…あき、ノート見して下さいませんかぁああ((泣」
「いいよ。ボッスンらしいね」
と笑うあきは普段のクールな感じとは違ってまた新鮮だった。
「ありがとう女神様…」
「大げさだよ、ボッスン。あ!」
と何かに気付いたあき。
その刹那不意にオレの左手が引っ張られた。
一瞬頭が真っ白になったが取り合えずあきに手を引っ張られながら一緒に走った。
(何だったんだ…今の…?)
「ごめんねボッスン!信号が赤になりそうだったから…」
慌てて口走るあきが可愛くて思わず笑った。
ようやく訳がわかって安心したのも束の間。
また新たな感情に見舞われた。
(…ってか普通男子にこんなことしないよな…?)
そうやって色々考えたら凄く鼓動が速くなっていった。
「…くぁわうぃい!!」(可愛い!!)
と思わず叫んでしまった。
「…?どうしたの?」
顔に疑問を浮かべるあきを見て急に恥ずかしくなったオレは少し俯きながら
「…いや。なんでも」
「…?…ボッスンて面白いね」
と無邪気に笑うあきを見てオレは
(…ずるい)と思った。
不意に
(ホントに可愛いな…!おい!)
(…?変なの…)
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