短編
□さよならと言えなくて
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※悲恋です 学パロ
『好きなんだ、土方君が』
頬を赤らめながらそう言ったなまえの笑顔は、今まで見たことないくらい幸せそうだった。
本当に土方さんが好きなんだってわかった。
俺はガキだから、好きな奴の恋を応援してやることなんてできない。
だから蚊の鳴くような声でがんばれ、としか言えなかった。
それ以来なまえを見る度胸がギュウッと締め付けられて、いつしか俺はなまえを避けるようになった。
それに気付いた土方さんが俺に注意する。
『なまえがかわいそうだろーが』
・・・よく言うぜ、全く。
かわいそうなのは俺の方だ。
なんせ大嫌いな男に大好きな女とられたんだからな。
そんな俺の気持ちも知らず、なまえはどんどん土方さんへのアプローチを色濃いものにしていった。
ああ、辛い。
辛すぎて軽く目眩さえ覚える。
いっそのこと嫌いになれば楽なのに、俺の本能がそれを許さなかった。
それどころか、こんな状況の中更になまえに惹かれている自分がいるもんだから、笑える。
俺、実はMなのかも。なんて考えた。
だって普段の俺なら、無理矢理にでもなまえを自分の物にしている筈だ。
しかしそれをしないのは至って簡単なことで。
嫌われたくない故、俺は行動に移せないでいる。
本当、俺はどうしたいんだろう。
なまえのことになると俺は自分が自分じゃなくなる。
なぁ、なまえ。
もうこれ以上、
俺をいじめないで
(なんて女々しいんだ、俺)(涙なんて出したくないのに)
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なんか途中からシリアス感が辛くなった> <;
そして学パロ関係ないっていうオチつき