始動、その時俺とお前
□始動、その時俺とお前
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俺達の世界に突如として現れた主は、
私の下につけば君達に力を与えよう、と言ったのだった。
俺達に 圧倒的な力を見せ付け、“崩玉”の存在を認めさせた。
彼の下についた者は
彼の力を畏れた者や
彼を倒し力を手に入れようと企む者など 様々だったが、その数は、この世界に住む破面の半数は越していただろう。
もっとも、何年もしないうちに 全ての破面が彼に忠誠を誓ったのだが。
俺は
主に畏れた訳ではなく 何を企む訳でもなく
ただ、
人間共の世界を潰す者がついに 現れたのだなと感じ
主の下についた。
ただ、それだけ。
主ならば 俺の望みが分かるかもしれないという 甘い期待を少し抱いて。
全ての終わりを。主が、俺と。
そう思っただけ