MBLAQ

□ホイップクリームがとろけそうなほど
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正直な話、今までどんな恋愛をしてきたかなんて、

聞かないつもりだったし、
聞きたくもなかったし、

今、2人が好きあってるなら関係ないと思ってた。



でも、何となく、今日という記念日になると、



どんなふうに祝ってたのかな、とか
どんな彼女が隣にいたのかなとか、
思ってしまうわけで。




大切なお祝いの日なのに、
なんだかセンチメンタルなわたしがいる。











「名無しさん」


お酒もだいぶまわってきた、
ぼんやりとした頭の中で、
ふいに名前を呼ばれて、
はっと我に返ったような感じがした。




「どうした?」


「ん?なんでもない」



ジオはいつものように、
ソファーの隣に座って、わたしの肩を抱いた。



「なんか悩んでんだろ、」


「別に」


「俺関係のこと?」


「…………」


「当たりなんだ」


「もう、やだ」


ジオはそれは満足そうに微笑んで、



「名無しさんの頭の中俺でいっぱいなんだろ?」


そんなことを言うから、
肩にまわされていた腕を払った。



「そうだよ、ジオのことで頭いっぱいだよ、わたし自信ないから、どうしたら嫌われないでいられるかっていつも考えてるんだよ」


正直なところ、これが本音。
わたしに自信なんてひとかけらもない。




「名無しさんの、それは、計算なの?」


「なにが?」


「そうやって、俺を惚れさせようとするんだろまた」


なに言わせんだよ、
ため息混じりに俯いて話すジオは、
きっと本気で言ってるんだろうなと思うような、
真面目な顔をしていた。



「不安なのは、こっちのほう」


「え?」


「可愛いこと平気で言うからさ、名無しさんが。他の男の前でもそうだったら、まずいと思って」



「別にそんなんじゃない」




反論するように、隣のジオを見たら、
急に唇を重ねられた。



「俺のことだけ見てて」


「言われなくてもずっと見てるよ?」


そう言ったら、
あっそう、なんて言ってたけど、
ちょっと照れてたのがわかった。



「ジオ、」


「なに」



「遅くなったけどお誕生日おめでと」


そういえば、1番大切な台詞を言ってなくて、
焦って言ったら、案外あっさりした言葉になってしまった。


ジオは、突然の言葉に呆れて笑ってる。



「ありがとう、お礼にもう一回キスさせて?」



また、重なる、熱をおびた唇。
キスだけじゃ、足りない感じすらするあたしの頭の中は、

やっぱり、彼でいっぱいなんだ。








HAPPY BIRTHDAY!!
遅れてすみません;;













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