僕の名前は

□inzm
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あの時…

俺に手を差しのべてくれたのが、
お前だったら よかったらのにな……


お前は俺達を照らしてくれる“太陽”だった。
その、全てを包み込んでいく
その大きさに
その暖かさに
その優しさに 俺は憧れた。



ずっと、見ていたんだ。
そう、ずっと……。

あと少し、
手を伸ばせば届くのに。

あと少し、
その勇気があったなら、この手を伸ばすことができた…?

お前の背中を掴むことができた……?





いつだって
お前と並ぶことなんてできなくて

いつだって
俺は、お前の後ろ姿を見てることしかできなくて

その後ろ姿だって俺には眩しすぎた。



俺が、いくら頑張ったって
お前を振り向かせることなんかできなくて。


俺が、いくら必死になって、努力したって

お前の横に追いつくことなんてなくて。




俺にもっと、力があれば…円堂……?

お前は、俺を必要としてくれたのか……?

俺なんかに、頼ってくれたのか……?




『っ、風丸…!?
どうしてっ!?なんで、お前が!!?』


分からないか…?
円堂……




『力が欲しかった。
おまえに必要とされるための。

落ちちない翼が欲しかった。
“太陽”(お前)に少しでも近づくための。』



そのためなら、俺は
何処までだって、堕ちてやる……。
 

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