fille parler

□skillfulness
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「ね、神田」

「あ?」

キスをした後、一緒にベッドに転がり彼女を抱き締めていたら、いきなりがばりと顔をあげて名前を呼ばれた

「なんで僕の髪好きなんですか?」

…なんだこのやけに嬉しそうな顔は。そんなに嬉しかったのか?

そう思いながらも神田は答えるために口を開く

「…柔らけぇし、綺麗だろ」

「そうですか?僕はあんまり…」

昔からこいつは自分の髪やら傷やらをコンプレックスとしか思ってないようだ

それらはお前を引き立てる要素でしかないのに

基、元が良いのだからそんなことは気にならない

それら含め、こいつなんだから

そして俺は、そういうこいつに惚れたんだから

「お前の意見は聞いてねぇ。今答えてんのは俺だ」

「もう、わがまま」

そんなわがままな野郎を好きになったのはお前だろ

「俺はお前に惚れてんだから、髪もその傷も気に入ってんだよ」

そう言ってやるとアレンは一瞬きょとん、としてから、ぽっと頬を赤く染めて視線を下へ向けた

…かわいいなこのやろうっ

「…神田、たまにすごいこと言うよね」

「は?」

「なんか、僕の扱いが上手いというか、なんというか…」

ぼそぼそと呟きながら俺にすりよってくる

お前こそ、俺を喜ばせるのが上手いよな、いろいろ

「あぁ、もう1つあった」

「?」

俺がお前の髪を気に入ってる理由

「っひゃ…!?」

俺の胸に乗っているような状態だった彼女を抱き締めるように腕を回し、そのまま体制を逆にした

つまり、彼女組み敷いてやった

「かっ、神田…っ」

「こうしたときに、髪が散らばって尚更色っぽくみえてそそられるからだ」

「っ…!!/////」

まさか、そんな、とでも言いたそうな彼女の顔だ

「っ…バカ!//」

「バカで結構」

そのバカの頼みを、彼女は律儀に守ってくれるのだから



→アトガキ
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