fille parler
□pure unrequited
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今日の授業が終わり、高校の正門を出て家への帰路を歩いていたら、いきなり後ろから衝撃がきた
なんとか体勢をとり、倒れなかったものの、一体なんだと後ろを見れば白いものが自分の背中に引っ付いていた
「いきなり何すんだ!」
「お久しぶりですね、神田!」
完全に話が噛み合ってない
その話の相手、タックルをかましてきたのは2つ年上の従姉であるアレンだった
「お久しぶりですねじゃねぇよ!」
「今学校の帰りですか?」
また話が噛み合ってない
そんなのお構い無しなコイツ
「そうだが…」
「また少し見ないうちにおっきくなりましたねぇ」
よしよし、と頭を撫でられることはいつものことで
それを振り払えないのは惚れた弱みか
「いいこいいこ」
何がいいこいいこだとは思うが
そう、俺はコイツに惚れている
初恋にして最後の恋だろうくらい、コイツ以上に好きな女なんていない
「ねぇねぇ神田、今から何か用事あります?」
「…別にねぇけど」
「なら買い物付き合ってください!神田の家で晩ごはんつくりますから!」
俺の腕に腕を絡ませて上目遣いでしかも俺の好きな笑顔でいわれたら断れるわけがない
それに加えて腕に胸があたっていることもあって俺はすぐに頷いた
別に変なことは考えてねぇからな
「じゃあ行きましょっ!」
手を繋がれ、そのままスーパーへと向かった