Summer Love

□ep.01 転校生
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〜流華side〜



ガラガラ…


眠い目をこすりながら、教室の扉を開ける。



「オハヨー流華。」

「ん、おはよ。」

「また寝不足?」

「ちょっとね。」



軽く挨拶を済ませ、さっさと席に座る。


突っ伏して寝る体制に入る。



「こらー!寝るなっ!」


パコーンッ


「い〜〜〜った〜…。」



煩い声が耳に届くと同時に、頭に衝撃を受けた。


結構痛い。


「大事な話があるの!」


友人である凪沙の話に耳を傾け、しかたなく体を起こす。



「なに?」

「なんと、転校生がきまーす!」

「へ?転校生?」

「うん!」

「ふーん。」

「なんか興味なさげだねー。」

「いやいや、興味なくはないけどさ。」



内心、眠たい気持ちの方が勝ってしまっていて、興味はあるのだが興味なさげに返事をしてしまった。



「それがね、その子、かなり可愛いらしいの。」

「誰か見たの?」

「何人か見たらしいよ。」

「なるほどね。」

「みんな転校生に興味津々なワケですよ。」



キーンコーンカーンコーン…


「ほら凪沙、座りな。チャイム鳴ったよ。」

「はーい。」



担任が入ってきて、みんな一斉に静かになる。




「起立。礼。着席。」


日直の柴原さんが号令を掛ける。



「皆さんおはようございます。実は今日、転校生が来ます。」

『『いぇーい!!』』


先生の発言に一気にざわつく教室。


眠気も吹っ飛ぶくらいの騒がしさだ。



「本宮さん、入って。」



 
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