不完全聖職者

□第00夜 プロローグ
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「はいっこれあげるっ」


『え…鍵??もらっていいの?』


「うん!大切な人ができたらあげなさいって言われてるんだ。だから君にっ」


『へへ//ありがとう』



幼い頃の記憶はほとんどない。
唯一鮮明に残っているのは名もしらない少年とすごしたたった一日の出来事。
初めて出会ったはずなのにずっと昔から一緒にいたようなそんな気さえ思わせるような少年だった。
確かに感じた異様な繋がりに幼いながら怯えていたのを覚えている。



「僕そろそろ行かなくちゃ」


『うん…またきっと会えるよね?』


「必ず会えるよっ」


『うんっ!!』



それは初雪が降る寒い冬の出来事…。
私は今でも初雪を見るたび少年に恋焦がれている…。



―――――
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2011/09/16
 

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