…薄桜鬼長編…
□*トリップした先には.2*文久四年
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便利で暖かい暖房のある、元の時代に帰りたいとも思うし、サラシよりブラジャーが楽だとも思う。
新発売の化粧品試したいし、服も買いたいしカラオケ行って……と、女らしく生きたいとも思った。
でも…
平成の時代に帰っても
もう大好きな男はいない。
愛しい我が子もいない。
帰れる家もない。
友達だって、きっとうわべだけの友達。
平成の世のにいきなり帰ったって、私にはきっと何もない。
この数ヵ月、悩みに悩んだ。
今突然、平成の時代に帰れたら私はどうなっているのだろう。
私が二人いたりして?
何事もなかったように、木陰でうたた寝している所を誰かに起こされるのだろうか?
それとも、○○が生まれる前まで時間が戻っていて旦那と何事もなく生活している?
いや、旦那とも出会わず、普通に学校に行って、普通に暮らしてたり?
それとも、別の世界に行っちゃうとか?
いろんな考えが出てくる。
ここの人達は、情に厚くてうわべだけの事は言わない。
それが居心地を良くさせている。
でも便利な生活もしたいし洋服も着たい。
戻りたいけど戻りたくない。
矛盾だらけで。
自分の都合の良いようにならないか考えている。
その都度私はルーズリーフに書いてみたりする。
逆にどこまで戻れたら私は幸せになれるのか、と考えたりもした。
元夫と出会わなければ、私は京都に来る事はなかった。
でも、出会わなければ○○は生まれなかった。
でも、○○は生まれなければ病気で苦しんで居なくなる事はなかった。
……もう過ぎた話。
だけど、もし好きな時間に戻れるならどこまで戻ったら良いんだろうか。
あぁ…ない頭で考えすぎたのかな。
なんだかボーっとしてきた。
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